【防災士が解説】冬の“カセットガスの注意点”低温で火がつかない?爆発事故?正しい使い方を徹底解説

冬キャンプ・停電時の暖房・非常時の調理で大活躍する
「カセットガス(CB缶)」ですが、
実は 冬は最もトラブルが起こりやすい季節 です。

火がつかない、勢いが弱い、爆発事故……
これらはすべて“冬の使い方を知らない”ことが原因。

ここでは、カセットガスを冬でも安全に使うためのポイントをまとめます。


■ ① 冬は火がつきにくい本当の理由

カセットガスは 気化熱 で火を出します。
しかし、低温だとガスが気化せず「液体のまま」になり、火力が弱くなります。

特に危険なのは…

  • 気温10℃以下
  • ガス缶が冷えている
  • 風が強い環境

冬キャンプや停電中の寒い部屋では、ほぼこの状態になります。


■ ② 冬の爆発事故が多い理由

✔ ① ガス缶を温めすぎる

ストーブの近くで温めるのはNG。
ガスが膨張し、缶が破裂します。

✔ ② 鍋・フライパンのはみ出し

大きい鍋を使うと、熱が缶に伝わり爆発リスクが急上昇。

✔ ③ スペースヒーターの近くに置く

熱+ガスは最悪の組み合わせ。


■ ③ 冬でも火力を安定させる方法

✔ ガス缶を“人肌程度”に温めておく

安全な方法はこの2つ。

  • ポケットに入れて温める
  • ガス缶カバー(布)を使う

※ ストーブや鍋の熱で温めるのは絶対にNG


✔ 2本連結できるストーブ・バーナーは冬向き

ガスを“並列で使用”できるタイプは気化率が高く、冬に強い。


✔ 風防(ウィンドシールド)を必ず使う

冬の弱火の原因は風が半分。
風を切るだけで火力が安定します。


■ ④ 停電時に“絶対やってはいけない”こと

冬の停電ではカセットガスが大活躍しますが、
以下は絶対に避けてください。

❌ 密室でガスストーブ使用

→ 一酸化炭素中毒の危険
(必ず換気する。定期的に窓を開ける)

❌ ガス缶をひざ掛けの下で使う

→ 逃げ場のない熱が缶にこもり爆発リスク

❌ ガス缶を逆さで使う

→ 液体ガスが噴出し、炎が暴走


■ ⑤ 冬に備えておくべき“カセットガスの量”

停電・寒波に備えるなら…

✔ 1家族:3日分で6〜9本

(1日2〜3本を目安)

ガスは長期保存できるため、多めに備蓄しても問題ありません。


■ ⑥ 冬の“最強セット”

  • カセットガス
  • 寒冷地対応バーナー
  • 防風板
  • ガス缶カバー
  • カセットガス用ストーブ(換気必須)
  • 湯たんぽ

これで冬の停電・キャンプに圧倒的に強くなります。


■ まとめ

カセットガスは冬の必需品ですが、
低温・風・誤った保温でトラブルが多発します。

  • ガス缶は人肌程度に温める
  • 風を防ぐ
  • 加熱しすぎは絶対NG
  • 換気を忘れない

この4つを守るだけで、冬でも安全に使えます。

正しい知識で、冬の調理・暖房・防災に備えましょう。

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