冬になると「バチッ!」と痛い静電気。
ただの不快な現象に思えますが、実は 火災・爆発・機器故障に直結する危険な現象 です。
特に乾燥がピークになる12〜2月は、
家・車・職場・倉庫などで事故が毎年発生しています。
ここでは、防災士の視点で静電気の“本当の危険性”と
今日からできる安全対策をまとめます。
■ ① 静電気は「火花=着火源」になる
静電気は摩擦で発生し、
その電圧は 数千〜1万ボルト に達します。
普段の生活では小さな火花で済みますが…
- ガス漏れ
- スプレー缶
- 石油ストーブ
- ガソリンスタンド
- 可燃性ガスがある部屋
これらと組み合わさると、一瞬で火災・爆発事故につながります。
✔ 冬にガソリンスタンドで“静電気除去パッド”を触る理由
→ 静電気が引火源になるのを防ぐため。
■ ② 家の中でも静電気が“火災の原因”になることがある
乾燥した部屋では、
布・衣類・ソファ・カーペットなどが帯電します。
特に危険なのは…
- スプレー缶を使う前に静電気が飛ぶ
- 石油ストーブ点火時
- ガスコンロをつける瞬間
- 布団の静電気→可燃ガスに着火
冬の住宅火災の背景で、静電気が原因のケースは少なくありません。
■ ③ 冬に静電気が発生しやすくなる理由
✔ 乾燥(湿度30%以下)
湿度が低いと電気が空気中に逃げず、体に溜まる。
✔ 衣類の素材
フリース・化学繊維は特に帯電しやすい。
✔ 暖房で空気が乾燥
暖房を使うことで静電気環境がさらに悪化。
■ ④ すぐできる静電気の防止策
✔ 加湿する(湿度40〜60%)
静電気対策は“湿度が命”。
乾燥した部屋は火災全体が起こりやすい環境にもなる。
✔ 衣類の組み合わせに注意
・フリース × ポリエステル
・ウール × 化学繊維
は帯電しやすい組み合わせ。
✔ 金属に触る前に“壁・木”に触れる
電気をゆっくり逃がす → バチッ!を防げる。
✔ 静電気防止スプレーを使う
ソファ・車のシート・カーペットに有効。
■ ⑤ 車の静電気は特に危険
車内は化学繊維が多く帯電しやすい環境。
さらに冬は暖房で乾燥が進むため、
ガソリンスタンドでの引火事故が起きやすくなります。
✔ 除電パッドに触れる
✔ 給油口を開ける前に必ず触る
✔ 給油中は携帯を触らない
静電気 × ガソリン蒸気 = 危険な組み合わせ。
■ まとめ
静電気は「痛いだけ」ではありません。
冬の乾燥時期には、火災・爆発・事故の引き金になります。
- 湿度40〜60%
- 衣類の素材に注意
- 金属の前に“壁”へ触れる
- 静電気スプレーで予防
これだけで、静電気のリスクは大幅に減らせます。
冬の静電気対策は、
“家庭防災”の大切な一部です。

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