【元消防職員・防災士が解説】消防士はどんな服装で勤務している?知られざる“仕事着”の役割と性能とは

消防士の服装は、現場の危険から身を守り、
効率よく行動するために作られた“プロ仕様”。
用途によって何種類にも分かれています。

ここでは、消防士が日常で使う服装をわかりやすく解説します。


■ ① 制服(庁舎での通常勤務)

庁舎内での勤務は 紺色の制服

● 特徴

  • 動きやすいストレッチ素材
  • ポケット多めで機能的
  • 消防本部のワッペン・階級章付き

役所系の制服よりも“現場に近い動きやすさ”があります。


■ ② 震災服(訓練・活動服)

消防署内の訓練や軽作業は 震災服(しんさいふく)

● 特徴

  • オレンジ or 紺
  • 耐久性が高い
  • 多少の汚れはOK
  • 日常の現場は基本これで対応

救急出動や軽度の火災は、この服装で対応することも多いです。


■ ③ 火災用防火服(火事の現場)

火災現場で必ず着るのが 防火服(ぼうかふく)

● 特徴

  • 厚手で耐熱性が高い
  • 火炎から身体を守る設計
  • 反射材付きで夜間も安全
  • 重さは約7〜10kg

防火手袋・防火靴・ヘルメットとセットで着用します。
炎と高温に耐えるため、かなり重くて暑い。


■ ④ 救急隊の服装(ブルー系)

救急隊員は、火災現場とは違う 救急専用の服装 を使用。

● 特徴

  • 汚れに強いブルー系
  • 動きやすくストレッチ性あり
  • ポケットが多く、医療用品を携帯
  • 夏は薄手、冬は防寒仕様もあり

救急隊は 迅速性と清潔感 が求められるため、機能が特化しています。


■ ⑤ 特殊災害用の防護服

化学事故・NBC災害などの特殊案件は専用の防護服。

● 種類例

  • 化学防護服
  • ガス漏れ対応スーツ
  • 放射線軽減スーツ

普段は着ないけど、万一のために訓練では着用します。


■ ⑥ 水難救助の服装

水難救助隊は ドライスーツ or ウェットスーツ

● 特徴

  • 水中でも体温を保持
  • 高い浮力
  • 破れにくい素材
  • 投げ縄やレスキュー装備と併用

水は体力消耗が激しいため、命の装備が必須です。


■ ⑦ まとめ:服装は“現場ごとに最適化されたプロ装備”

消防士の服装は大きく分けて以下の通り。

  • 制服(庁舎内)
  • 震災服(訓練・軽作業)
  • 防火服(火災対応)
  • 救急服(救急専用)
  • 特殊災害用防護服
  • 水難救助服

「どれだけ安全に活動できるか」を突き詰めた結果、
消防士の服装はここまで高度に進化しています。

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