停電や災害で最も切実に困るもの——それが「明かり」。
特に夜間の地震・台風・豪雨では、照明が失われるだけで一気に危険度が上がります。
スマホライトだけでは不十分で、家族を守るためには必ず“防災ライトの正しい選び方”が必要です。
この記事では、数多くの災害現場を経験した防災士として、
“本当に頼れるライト1本の選び方”と“家庭に必要なライト構成”を徹底解説します。
■ 防災ライトは「ランタン型」が最強の理由
懐中電灯よりランタンを最優先で準備すべき理由は3つあります。
① 部屋全体を照らせる
懐中電灯は“点の光”。
対してランタンは“面の光”で、
停電時のリビング・寝室・トイレなど広範囲を明るくできます。
② 置くだけで両手が自由になる
被災時は、家具の確認・荷物移動・子どもの対応など両手が必要な場面ばかり。
ランタンは床に置くだけでOKなので、安全に行動できます。
③ 子どもや高齢者も使いやすい
スイッチ一つで明るくなるため、
家族全員が直感的に使えるのも大きな利点です。
■ 家庭に必要なライトは“3種類セット”が最適解
災害時の状況は1種類では対応できません。
防災士として推奨する最強構成はこの3つ。
- ランタン(部屋全体の明かり)
- 懐中電灯(ピンポイント照明)
- ヘッドライト(両手が空く最強ライト)
特にヘッドライトは、夜間避難・暗い階段の移動・車内作業などで圧倒的に役立ちます。
■ どれを買えばいい?ライト選びの“5つの基準”
ライトは種類が多く、間違えると災害時に使えません。
選ぶべき基準はこちら。
① 乾電池式か?
停電時に“充電できない”ため、乾電池式は必須。
単三・単四で動くものが最も便利です。
② 明るさ(ルーメン)は100〜300lm
災害用としては十分。
必要以上に明るいと電池消費が早くなります。
③ 連続使用時間が長い
最低でも10時間以上。
一晩中使いたい時に安心。
④ 軽量・コンパクト
避難所や車中泊でも使いやすく、荷物の邪魔になりません。
⑤ 防水性能(IPX4以上)
豪雨・台風でも安心して使用できます。
■ ライトの電池は“3日分=20本以上”が必須
ライトがあっても“電池切れ”では意味がありません。
家庭で備えるべき目安は次の通り。
- 単三電池:20本
- 単四電池:10本
- 予備のモバイルバッテリー:2〜3台
電池はまとめて一箇所に保管すると、非常時にすぐ取り出せます。
■ 災害時にライトが役立つ具体的シーン
実際の被災地で「ライトがあって助かった」と言われた瞬間は多いです。
- 真夜中の地震で家具の転倒確認
- トイレの照明が止まる
- 階段や廊下の移動
- 停電中の食事・子どもの対応
- 夜間避難時の足元確保
- 車内での待機や情報収集
特に“足元が見える”だけで転倒リスクが大幅に減り、高齢者ほど効果が大きいです。
■ まとめ|ライトは“準備の質”が命を守る
防災ライトは、ルールさえ押さえれば誰でもすぐ備えられます。
- ランタン1台
- 懐中電灯1本
- ヘッドライト1本
- 単三・単四の電池セット
この組み合わせが、停電・地震・豪雨のどんな状況でも
確実に家族の安全を守ってくれます。
あなたの家庭の防災レベルは、ライト1つで大きく変わります。
今日から備えて、災害に強い生活をつくりましょう。

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