【防災士が解説】ペットの“ヒートショック”に要注意冬の室温差が犬・猫の命を奪うことも

ヒートショックは人間だけの問題ではありません。
犬や猫も 急激な温度差によって体調を崩し、最悪の場合命に関わる ことがあります。

特に冬、暖房の効いた部屋から廊下・玄関・トイレへ移動した時の
“急激な冷え込み”がペットの身体に強いストレスを与えます。

ここでは、ペットのヒートショックのリスクと、家庭でできる対策を解説します。


■ 1. ペットもヒートショックになる理由

● ① 体温調整が苦手

犬・猫は人間より体温調節の仕組みが弱く、
急に寒くなると心臓や血管に大きな負担がかかります。


● ② 小型犬・老犬・老猫は特に危険

  • シニア(7歳以上)
  • 心臓病・腎臓病を持つ子
  • 超小型犬(チワワ・トイプーなど)
    は特に冷えに弱い。

● ③ 室内飼いほど“温度差”が大きい

暖房で暖かい部屋 → 廊下や洗面所は10℃以上違うことも。
この温度差が危険。


■ 2. どんな症状が出る?

  • 震え
  • 呼吸が荒い
  • 動きが鈍い
  • 急激な下痢・嘔吐
  • ぐったりする
  • 失神

「いつもと違う」なら要注意。


■ 3. 冬にやるべき“ヒートショック対策”6つ

● ① 家の中の“温度差”をつくらない

暖房器具を一つの部屋だけで使わず、
廊下・洗面所・玄関の温度も少し上げる と安全。


● ② ペット用ヒーター・ホットマット

低温やけど防止のため、
“直接触れっぱなしにならないタイプ”を選ぶのがポイント。


● ③ 毛布・ベッドを風が当たらない位置へ

隙間風が多い玄関・窓際は避ける。


● ④ お留守番時は暖房を切らない

外出時に暖房を完全に“オフ”にすると危険。
冬は 18〜20℃をキープ してあげるのが理想。


● ⑤ シニアのペットは定期的に体調をチェック

冷えで持病が悪化しやすい。


● ⑥ 服を活用(犬)

特に小型犬は“防寒ウェア”で体温調整をサポートできます。


■ 4. 災害時のヒートショック対策

停電や避難所生活になると、
暖房が使えない・温度管理ができない状況が起きやすい。

災害時に用意しておくべきもの

  • ペット用ブランケット
  • アルミ保温シート
  • カイロ(直接当てない)
  • キャリーに入れて体温維持
  • ペットの防寒ウェア

「人も寒い時はペットはもっと寒い」
これが基本です。


■ 5. まとめ

ペットのヒートショックは、
“室内の温度差”という日常の中に潜むリスクです。

  • 小型犬・シニア・持病ありは特に危険
  • 家の中の温度差をなくす
  • 低温やけどに気をつけた保温
  • 災害時は保温グッズが重要

大切な家族を守るためにも、
今日からできる冬の安全対策を始めましょう。

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