【防災士が解説】熱中症・暑さ指数(WBGT)が危険レベル時の“初動対応5つ”

真夏の災害は「熱が命を奪うスピード」が速すぎる

猛暑・停電・断水・屋外活動…
これらが重なると 熱中症はわずか10〜30分で重症化 します。
元消防職員・防災士として、WBGT(暑さ指数)計測機を扱い、
現場で数多くの熱中症救急を経験した視点から
“危険レベルの暑さでまずやるべき行動” をまとめました。


■ 1. 【まず“涼しい場所”に移動】屋外・直射は即危険

WBGTが 28以上=厳重警戒/31以上=危険

  • 日陰へ移動
  • 風のある場所を選ぶ
  • 車内・倉庫など、熱がこもる場所から離れる

炎天下に立ち続けるだけで体温は急上昇します。


■ 2. 【水分+塩分をすぐ補給】汗だけでは防げない

熱中症は 水分だけの補給では逆に悪化 することがあります。

  • OS-1
  • 経口補水タブレット
  • 塩飴
  • スポーツドリンク(薄めてもOK)

“水分+塩分” がセットで身体が機能します。


■ 3. 【冷却ポイントを冷やす】最速で体温を下げる場所

消防現場で最も効果があった方法。

  • 首の両側
  • 鼠径部(内もも)

ここを冷やすと 全身の冷却スピードが激的に速く なります。


■ 4. 【運動・作業を即中止】「無理できる」は思い込み

熱中症は、気合や根性とは無関係。

  • 作業・運動は中止
  • 服を緩める
  • 水分補給タイムを確保
  • 立ちくらみ・頭痛・吐き気は“危険サイン”

症状が出始めたら、すでに体の防御機能は限界に近い状態です。


■ 5. 【危険症状は119番】迷ったら救急要請

熱中症は“早い通報”が救命率を上げます。

  • 会話がかみ合わない
  • 呼びかけに反応が弱い
  • 歩行がふらつく
  • 意識がもうろう
  • 大量の汗 → 逆に汗が止まる

これらは重症化のサインなので、すぐ119番。


■ 【まとめ】

熱中症は“初動の5〜10分”で重症化を防げるかが決まります。

  1. 涼しい場所へ移動
  2. 水分+塩分補給
  3. 首・脇・鼠径部の冷却
  4. 運動・作業の即中止
  5. 危険症状は119番

シンプルですが、確実に命を守る黄金ルールです。


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