【防災士が解説】地震で“建物に被害が出た時”の初動対応5つ

揺れが収まった後こそ、一番危険が高い

地震直後、建物にひび・傾き・ガラス破損などの異常が出た場合、
「揺れそのものより建物の二次被害」 が命を脅かします。
元消防職員・防災士として、東日本大震災・熊本地震・能登半島地震の現場経験から
建物被害発生時の“最初の3〜10分でやるべき行動” をまとめます。


■ 1. 【まず出口を確保】建物のゆがみは“扉が開かなくなる”原因

地震後、窓やドアが開かなくなる事例は非常に多い。

  • 揺れが止まったらすぐ玄関ドアを開ける
  • サッシ窓も開くか確認
  • エレベーターは絶対に使わない

出口が確保できれば、次の選択肢が広がります。


■ 2. 【建物の危険サインを確認】1つでもあれば“退避優先”

建物の損傷は 二次崩壊・落下事故 につながります。

  • 大きなひび割れ
  • 壁が剥がれる
  • 柱・梁の破断音
  • ドアが斜めになる
  • 天井から粉が落ちる

1つでも当てはまれば、建物内にとどまらない判断が必要。


■ 3. 【ガス・電気・水道の安全確認】二次災害を防ぐ

地震被害時は、火災・漏電・水漏れ が連鎖しやすい。

  • ガス臭がしないか
  • ブレーカーを切る(焦げ臭い時は特に)
  • 水道管破裂の音がしないか

火災は地震後に最も多発する二次被害の一つです。


■ 4. 【避難は“早期”に判断】建物が危険なら迷わず外へ

建物の安全性が不明なまま残るのは危険。

  • 鞄や荷物は最小限
  • スマホ、財布、靴だけ持つ
  • 足元はガラス片に注意
  • 外に出たら建物から離れる

地震直後は余震が続くため、外壁の落下が最大のリスク。


■ 5. 【近隣の倒壊リスクも確認】自宅が無事でも油断しない

建物被害は 自宅だけでは完結しない災害

  • 隣家の外壁落下
  • ブロック塀の倒壊
  • 看板の落下
  • 倒木・電柱の傾き

周囲の危険を確認し、安全な場所へ移動します。


■ 【まとめ】

建物被害が出た地震の初動は、余震と二次災害を意識した行動が鍵。

  1. 出口の確保
  2. 建物の危険サインを確認
  3. ガス・電気・水道をチェック
  4. 危険なら早期避難
  5. 周囲の倒壊リスクも確認

この5つを守ることで、建物倒壊・火災・落下物など
二次被害から命を守る確率が大幅に高まります。


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