【防災士が解説】冬の「起床時の危険」── 朝の冷え込みで増える“転倒・心臓トラブル・事故”を防ぐための習慣

冬の朝は、1日の中で 最も事故が多い時間帯 です。
理由は簡単で、
● 体温が最も低い
● 血圧が急上昇
● 手足が冷えて動きにくい
● 室温が一番下がっている
という「危険条件」がそろうからです。

ここでは防災士として、
冬の“朝に起きやすい危険”と、その対策をまとめます。


■① 冬の朝に増える危険


● 1. 血圧の急上昇

起床時は血圧が自然に上がりますが、
冷えが重なると 一気に跳ね上がり、心臓・脳に負担 がかかる。

→ 冬に心疾患・脳卒中が増える最大要因。


● 2. 転倒

足の裏が冷えて感覚が鈍り、
● 寝室の段差
● 廊下の冷え
● トイレまでの移動
などでバランスを崩しやすい。

特に高齢者は大きなケガにつながる。


● 3. 低血糖・ふらつき

寝ている間に水分もエネルギーも不足している。


● 4. 室温の急激な冷え込み

暖房を止めて寝た場合、
室温が10℃以下になっていることも。
体温低下で判断力が落ちる。


■② 冬の朝の安全行動(防災士おすすめ)


✔ ① 起きる前に「布団の中で準備運動」

手をグーパー
足首回し
軽いストレッチ

血流が上がり、転倒リスクが減る。


✔ ② 廊下・トイレに小型暖房

朝の移動時の“温度差ショック”を防ぐ。


✔ ③ まず白湯を一口飲む

体が温まり、血圧の急変動を抑える。


✔ ④ 寝る前に“翌朝の防寒を準備”

● 靴下
● ガウン
● ネックウォーマー
を枕元に置く。

寒い部屋にいきなり出ないための工夫。


✔ ⑤ 子ども・高齢者には特に声かけ

起き上がり時のふらつき事故が多いため、
家族の見守りが重要。


■③ 停電時の冬の朝は“特に危険”

停電している朝は室温が急低下し、
● 低体温
● めまい
● 血圧急上昇
● 転倒
が発生しやすい。


● ブランケットを羽織って行動

体温を逃さない。


● 魔法瓶に白湯を常備

停電中でも温かい飲み物がとれる。


● 着替えは布団の中で

冷気にさらされる前に体温を守る。


■④ 冬の朝にやってはいけないNG行動


✖ 起きてすぐに立ち上がる
→ 倒れる危険あり。


✖ 冷たい廊下を裸足で歩く
→ 一気に体温が奪われる。


✖ 熱いシャワーに直行
→ 血圧が乱高下し、ヒートショックの危険。


✖ 空腹のまま外出
→ 冷え+低血糖で判断力低下。


■まとめ

冬の朝は、
● 血圧の急上昇
● 体温低下
● 転倒
● 判断力低下
が重なる“危険時間帯”です。

布団の中で体を温めてから起きる、
白湯を飲む、
廊下を暖める──
この小さな習慣で、冬の朝の事故は確実に減らせます。

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