【防災士が解説】停電 × 冬の大雪で“暖房が使えない時”の初動対応5つ

低体温症まで“30分”――冬災害で最も危険な組み合わせ

大雪で倒木・着雪が発生すると、
停電 → 暖房停止 → 室温低下
この流れが一気に進みます。

元消防職員・防災士として、寒冷災害・雪害の現場経験から
“暖房ゼロの冬に最初の10分でやるべき行動” をまとめました。


■ 1. 【まず“家の中で最も暖かい部屋”に移動】

家の中でも温度差が大きい。

  • 日当たりのある部屋
  • 風の当たらない部屋
  • 北風から遠い部屋
  • 家族全員が集まれる部屋

寒い家ほど 部屋を1箇所に集約 するのが基本。


■ 2. 【窓・隙間をふさぐ】温かさの“逃げ道”を止める

暖房なしでは“いかに冷気を防ぐか”が命を守る。

  • タオル・段ボール・毛布で窓を覆う
  • カーテンを二重にする
  • 床にマットや新聞紙を敷く(底冷え対策)
  • ドアの隙間をタオルで埋める

窓や隙間を塞ぐだけで 体感2〜5℃アップ


■ 3. 【衣類を重ねる】熱を奪われないための最速戦略

服を1枚増やすだけで体温低下は大きく防げる。

  • 靴下二重
  • 上着を2〜3枚
  • マフラー・帽子で頭と首を保温
  • 手袋で手先の冷えを防止

最初の“重ね着”が最も効果的。


■ 4. 【温かい飲み物を確保】体温が内側から上がる

暖房がなくても、飲み物で体温維持ができる。

  • 事前に沸かしたお湯をポットに保存
  • カップスープ・味噌汁
  • 甘い飲み物(エネルギー補給)

寒い時に水だけ飲むと逆に体温が奪われます。


■ 5. 【停電が長期化しそうなら“避難”も選択肢】

暖房ゼロの家に留まることが危険な場合も。

  • 室内息が白い・手足が動きにくい
  • 子ども・高齢者の震え
  • 室温10℃以下が続く
  • 大雪で早朝まで停電の見込み

避難所・車中避難(暖が取れる場合)も選択肢に。


■ 【まとめ】

冬の停電 × 大雪 × 暖房ゼロは、低体温症の危険が最も高い状況。

  1. 家の中の暖かい部屋に集まる
  2. 窓・隙間をふさぐ
  3. 衣類を重ねる
  4. 温かい飲み物を確保
  5. 長期化の兆候があれば避難も検討

たった10分の初動で、寒冷災害に対する安全性が大きく変わります。


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