暗闇 × 揺れ × 余震の三重リスクに備える
夜間の地震は「見えない」「足元が危ない」「家族が把握できない」
この3つの理由で、昼間よりもケガや二次被害が圧倒的に増えます。
元消防職員・防災士として、現場で何度も遭遇した状況をもとに
“真っ暗な中で地震が起きた時の初動行動” をまとめました。
■ 1. 【まずは“動かない”】暗闇は家具・ガラスにぶつかる
夜間+停電では、足元がまったく見えないため
動くほどリスクが増えます。
- まずはその場で低い姿勢
- 枕・クッションで頭を守る
- 家族に声をかけて位置を把握
揺れの最中に移動するのが最も危険。
■ 2. 【スマホライトより“安全な光源”を使う】
スマホライトは一時的には有効ですが…
- 突然の光で目が慣れない
- 手がふさがる
- バッテリーが急消耗
最優先は 懐中電灯・電池式ランタン。
(暗闇の中で家具を探る必要があるため)
■ 3. 【足元の危険を確認】ガラス片が特に多い
夜間の地震では、割れたガラスに気づかず踏み抜くケースが多発。
- スリッパ・靴を履く
- スマホライトで足元を照らす
- 台所・食器棚周りは特に注意
ガラス負傷は“避難不能”につながる重大トラブルです。
■ 4. 【出口を確保】建物のゆがみで開かなくなる前に
揺れが収まったらまず出口の確保。
- 玄関ドア
- ベランダ窓
- サッシ
地震後は建物がゆがみ、扉が開かなくなる事例が多数あります。
■ 5. 【家族の安全確認は“声かけ優先”】暗闇では動かない
家族を探そうとして動くのは危険。
- 「大丈夫?」と声かけ
- 電灯をつけてから近づく
- 高齢者・子どもは必ず確認
声かけ→照明→移動の順番で安全を確保。
■ 【まとめ】
夜間 × 停電 × 地震は、非常にケガが多い最悪の組み合わせ。
- 揺れの最中は動かない
- 光源は懐中電灯・ランタン優先
- ガラス片の確認と靴の着用
- 揺れ後に出口確保
- 声かけで家族確認
この初動を守るだけで、夜間地震のリスクは大幅に低減します。

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