災害ボランティアは、体力・メンタル・衛生面の負荷が大きい活動です。
「無事に帰ってきたから終わり」ではなく、
“帰ってきてからのケア”が非常に重要 です。
元消防職員・防災士として、
現場支援から戻ったあとに必ずやっていた
“体と心の回復のための習慣”をまとめました。
■ ① まずは“徹底的な洗浄・消毒”をする
被災地は、
● 粉じん
● 土砂
● カビ
● 細菌
● 汚水
などが多く、衣服や体に付着しています。
帰宅したらすぐに…
● シャワー・入浴で全身を洗う
● 鼻うがい・うがい
● 使用した衣類は別で洗濯(2回洗い推奨)
● 靴は外でブラッシングして消毒
「普通に見えても汚染されている」
という前提で対処するのが安全です。
■ ② 水分・栄養をしっかり補給する
現場では緊張して食事が偏りがち。
帰宅後は必ず以下を補給してください。
● 水・お茶(1〜2杯)
● 温かい食事
● スープ
● 果物
体が想像以上に疲れています。
まずは栄養補給で回復を促しましょう。
■ ③ とにかく“休む”ことを最優先
ボランティアは精神も身体も削られます。
特に瓦礫処理・避難所支援は疲労が蓄積します。
● その日は早寝
● 翌日はできれば無理せず
● ストレッチやぬるめのお湯で体を温める
“疲れてない気がする”のは、
単に現場の緊張が残っているだけの場合があります。
■ ④ 家族に「大丈夫」と安心を伝える
家族は、
「大丈夫だったかな?」
「怪我してない?」
と必ず心配しています。
● 今日は無事に終わった
● 気をつけて活動できた
● 少し疲れたけど大丈夫
この一言が家族を安心させ、
あなた自身の心の整理にもつながります。
■ ⑤ 感情の整理(メンタルケア)は必ずやる
被災地では、
● 家屋の倒壊
● 被災者の涙
● 深刻な状況
など“心に強く残る光景”を目にします。
帰ってからは必ず…
● 今日の気持ちを書き出す
● 誰かに話す(家族・同僚など)
● 一人で抱え込まない
特に家屋調査や避難者支援は、
「聞いた話」「見た現実」が頭から離れないことがあります。
心の負担は後から出てきます。
感情を言語化するだけで大きく軽減します。
■ ⑥ 装備(道具・服)の点検・洗浄
現場から帰ってきたら、
装備をそのまま放置するのは危険です。
● 手袋の破れ確認
● マスクの補充
● 安全靴の洗浄
● リュックの拭き取り
● バッテリー充電
● 次のための装備チェック
支援活動は継続性が大事。
次に備えることが、より良い支援につながります。
■ ⑦ 今日の学びと反省をメモしておく
ボランティア経験は、
“経験の共有”が価値になります。
● 良かった点
● 反省点
● 次に必要だと思った装備
● 感じたこと
これをメモして残しておくと、
自治体や仲間の助けにもなり、
あなた自身の防災力も大きく向上します。
■ まとめ:帰ってきてからのケアが“次の支援”を支える
ボランティア活動は尊いものですが、
それ以上に大切なのは あなた自身の安全と健康 です。
帰宅後は…
● 身体を洗う
● 栄養補給
● 心と体の休息
● 装備の点検
● 家族への報告
この5つをすることで、
活動の疲れをしっかりリセットできます。
そして何より、
あなたの行動は誰かの大きな力になっています。
おつかれさまです。
そして、次の一歩に向けてゆっくり休んでください。

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