【防災士が解説】揺れが小さくても“長い揺れ”が続く地震での初動対応5つ

南海トラフ級の深発地震に多い“長周期地震動”への備え

地震の危険は「揺れの強さ」だけではありません。
“揺れが小さくても長い” というタイプの地震は、
南海トラフ地震・深発地震・長周期地震動に多く、
建物・家具・高層階に大きな影響を与えます。

元消防職員・防災士として、実際の現場経験から
“長い揺れが続いた時の初動対応” を5つにまとめました。


■ 1. 【長い揺れは“危険サイン”】小さくても油断しない

長周期地震動は

  • 揺れがゆっくり
  • 時間が長い
  • 建物がしなり続ける
    という特徴があります。

⚠️「揺れが弱い=安全」ではありません。
むしろ 家具転倒・天井落下 が起きやすいタイプです。


■ 2. 【家具から離れる】動きながら倒れてくる

長い揺れは家具を“揺らし続けて”倒します。

  • 本棚・冷蔵庫・テレビ
  • 食器棚
  • 背の高い家具

揺れが弱くても、時間が長いと転倒率が急上昇します。


■ 3. 【エレベーターの停止に注意】長周期地震動の鉄板リスク

長周期地震動は エレベーター停止・閉じ込め の大きな原因。

  • 高層マンション
  • 商業施設
  • 会社ビル

もし乗っていたら、
揺れが収まっても「次の階で降りる」が鉄則。


■ 4. 【揺れが止まったら“建物のゆがみ”を確認】長い揺れは構造に負荷

長い揺れは建物の構造にダメージを与えます。

  • ドアや窓が固くなる
  • 壁のひび
  • 天井材のズレ
  • 照明器具の傾き

1つでもあれば “二次被害の可能性あり” と判断。


■ 5. 【津波注意報に注意】長周期=津波の発生源が遠い可能性

深発地震や遠方の巨大地震が原因の場合、
揺れが小さいのに津波だけ大きい ことがあります。

  • TV・ラジオで確認
  • まもるくん・キキクルをチェック
  • 沿岸部は特に注意

“揺れが弱かった=津波が弱い”は完全に間違いです。


■ 【まとめ】

「小さくても長い揺れ」は、一般的な地震とは危険の種類が違います。

  1. 長い揺れは危険サインと理解
  2. 家具・ガラスから離れる
  3. エレベーターリスクに注意
  4. 揺れ後の建物のゆがみチェック
  5. 津波情報を必ず確認

これだけで、長周期地震動によるケガや二次被害を大幅に防げます。


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