◆はじめに
大きな地震のあと、多くの人が迷うのが
「今すぐ避難すべきか?」
「自宅にとどまっても大丈夫か?」
判断を誤ると、余震や火災、建物の損傷によって危険が高まります。
元消防職員・防災士の経験から、
たった3つのチェックだけで“即判断”できる方法をまとめました。
① 建物の安全性チェック(最優先)
まず、自宅(または建物)が安全かどうかを判断します。
避難すべきサイン
- 壁や天井に大きな亀裂
- ドアがゆがんで開閉が困難
- 柱・土台が明らかに傾いている
- 家具が大きく倒れ、室内が危険だらけ
- 落下破損が多く歩くスペースがない
これが1つでも当てはまれば、即避難。
逆に、軽い破損で生活空間が保たれていれば、
一旦の在宅避難が可能 です。
② 二次災害のリスクチェック(火災・ガス・津波)
地震後の二次災害が一番危険です。
● 火災
- 焦げ臭い
- 煙が見える
- 近隣で火事が発生している
→ この場合は即避難。
● ガス
- ガス臭
- 配管破損の疑い
→ 可能なら元栓を閉め、すぐ外へ。
● 津波
沿岸部・河川・湾付近は、
「強い揺れ」「長い揺れ」「立てない揺れ」 があれば津波警戒。
→ 揺れがおさまり次第、高台へ直行 が原則。
③ 家族・生活機能チェック(在宅避難の可否)
避難ではなく“家に残る”という選択ができるかを判断します。
在宅避難できる条件
- けが人がいない
- 水・食料が数日分ある
- トイレが使える
- 生活空間が確保できる
- 建物の損傷が軽い
特にトイレの確保は重要。
災害時、トイレが使えないと在宅避難はほぼ不可能です。
◆最速判断まとめ(3ポイント)
揺れがおさまったら、この3つだけ確認すればOK。
- 建物が安全か?
- 火災・ガス・津波の危険がないか?
- 家族・生活機能は維持できるか?
いずれか1つでも「×」が出れば、迷わず避難。
逆に3つすべて「〇」なら、
在宅避難を基本にしつつ、情報収集を続ければOK。
自分と家族の命を守る“判断力”は、知識より「シンプルな基準」が大事。
この3チェックを覚えておけば、緊急時でも迷いません。

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