11月は気温が大きく下がり、
家庭でストーブ・ヒーター・こたつなどの
“暖房器具の使い始め”が一気に増える時期です。
しかし、実は11月〜12月は
「暖房器具が原因の火災」が最も増える危険な季節。
ここでは、冬本番前にやるべき点検ポイントを
防災士の視点でわかりやすく解説します。
■ ① 暖房器具の火災が増える理由
11月は特に火災リスクが高まります。
理由は主に3つ。
- 夏の間使わず、ホコリがたまったまま使用する
- 初期不良や劣化に気づかず突然トラブルが発生
- 乾燥と暖房のダブル効果で火が広がりやすい
つまり「使い始めの時期」が一番危険です。
■ ② 種類別の“火災リスク”
✔ 石油ストーブ
- タンク付近の緩み
- カーテンの接触
- 給油時のこぼれ
- 古い灯油の劣化
✔ ファンヒーター
- フィルターの目詰まり
- 内部のホコリによる発火
- センサー不良
✔ 電気ストーブ
- 可燃物との距離不足
- カーペット・布団への接触
- 転倒時の火災
✔ こたつ
- こたつ布団の経年劣化
- ペットのコード噛みつき
- ヒーター下のホコリ
どの暖房器具も「ホコリ」が共通の火災原因です。
■ ③ 11月に必ずするべき暖房安全チェック
✔ ① フィルター・吸気口の掃除
ヒーター系の火災の大部分はホコリが原因。
✔ ② コンセントまわりの確認
・焦げ臭い
・ぐらつき
・ホコリ
があれば使用禁止。
✔ ③ 電源コードの劣化
折れ・破れ・変色は危険。
特にペットがいる家庭は毎年確認を。
✔ ④ 可燃物の距離を取る(最低1m)
布団・洗濯物・カーテンは特に危険。
✔ ⑤ 石油ストーブは昨年の灯油を使わない
古い灯油は不完全燃焼 → 一酸化炭素中毒の原因。
■ ④ 子ども・高齢者の家庭は要注意
- ストーブへの接触事故
- こたつでの低温やけど
- 一酸化炭素中毒
- 電気コードの踏みつけ
11月は事故の“入口”となる季節です。
■ ⑤ あと1歩の“火災を減らす行動”
- 就寝前に暖房の電源を必ず切る
- タイマー機能を活用
- 加湿器で湿度40〜60%に保つ
- 毎日軽く掃除をする習慣をつける
- 火災保険の補償内容を見直しておく
小さな習慣が、冬の大きな事故を確実に減らします。
■ まとめ
11月は「暖房器具トラブルが最も起こりやすい月」。
使い始めの時期だからこそ、
点検・掃除・環境整備が大きな防災になります。
冬本番を迎える前に、
今日たった5分のチェックで安全は大きく変わります。
家族を守るためにも、
まずは“暖房器具の使い始め点検”から始めましょう。

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