倒木は“見た目より100倍危険”――触らない・近づかないが鉄則
台風・豪雨・強風・積雪後など、
道をふさぐ倒木はよく見られますが、
実は 感電・倒壊・二次崩落 の複合リスクが潜んでいます。
元消防職員・防災士として、実際の倒木現場対応の経験から
“倒木を見つけた瞬間にやるべき初動行動” をまとめます。
■ 1. 【絶対に近づかない・触らない】倒木は“まだ動く”
倒木は完全に倒れたように見えて、
根っこ・幹・枝が不安定で再崩落する ことがあります。
- 枝が突然折れる
- 幹が転がる
- 根が戻る動きで跳ねる
写真を撮るだけでも近づきすぎは危険。
■ 2. 【電線が絡んでいないかを確認】ここが最重要!
倒木事故で最も危険なのは 感電死。
- 電線が垂れ下がっている
- 倒木に電線が絡んでいる
- 火花が散っている
- 電柱が曲がっている
1つでも当てはまれば 半径10m以内に近づかない。
雨天なら 20m 離れるのが正解。
■ 3. 【道路・歩道の“通行規制”を自分で行わない】素人判断は危険
よくある危険行動:
- 倒木をどかそうとする
- ロープで引っ張る
- 車で押して動かす
- 枝を折って道を作る
これらは重大事故につながるNG行動。
■ 4. 【安全を確保できる範囲で“写真を撮る”】通報のための情報収集
倒木対応は、
「状況写真が1枚あるだけで対応が早くなる」
という現場側の事情があります。
撮るポイント:
- 倒木の全体
- 電線との位置関係
- 道路のふさがり具合
- 車通行の可否
ただし近づきすぎないことが最優先。
■ 5. 【役所・警察・消防・電力会社へ通報】状況に応じて分ける
倒木は原因によって通報先が異なります。
- 電線絡み → 電力会社が最優先
- 道路を完全にふさぐ → 警察
- 倒木で家屋被害 → 消防
- 公園・市道の倒木 → 市役所・土木課
通報時に写真があると非常にスムーズ。
■ 【まとめ】
倒木は“近づかない・触らない・通報する”が基本。
- 距離を取る(倒木は不安定)
- 電線絡みの確認(最重要)
- 自分で処理しない
- 写真を遠くから撮る
- 状況に応じて通報先を選ぶ
この初動が、倒木事故・感電事故・二次崩落を防ぎます。

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