◆はじめに
停電は台風・豪雨・地震・落雷など、
どんな災害でも起こりうる“最も身近な災害”です。
しかし停電は、
冷蔵庫 → 水道 → スマホ → 情報 → 暗闇 → 生活不能
といった連鎖で一気に生活が崩れます。
元消防職員・防災士として、
「停電した瞬間にやるべき最重要行動」を
7ステップで分かりやすくまとめました。
■① まず最初に“ブレーカー”を確認する(大原則)
停電の原因が
- 家の中(漏電)
- 外(災害)
どちらかで対応が変わる。
◆やるべきこと
- メインブレーカーが落ちていないか確認
- 個別ブレーカーが落ちていないか確認
- 異臭・煙がある場合は絶対触らない
原因が自宅なら復旧が早い。
外なら防災モードへ切り替え。
■② スマホの“省電力モード”を必ずON
停電は 情報戦。
◆優先すべき設定
- 省電力モードON
- 画面の明るさを最小に
- 不要アプリを閉じる
- Wi-Fi → モバイル回線へ切り替え(停電中はルーター停止)
- モバイルバッテリーを手元に
スマホの電池=あなたの命綱。
■③ 冷蔵庫は“開けない”が最強の節電術
停電後、冷蔵庫は 開けた瞬間に冷気が逃げる。
◆保存時間の目安
- 冷蔵:約4〜6時間
- 冷凍:最大48時間(扉を開けなければ)
◆やるべきこと
- 絶対に扉を開けない
- 開けるのは1回だけ、必要な物を一気に取り出す
- 冷凍食品はタオルで包んで保冷時間延長
“開けない”だけで生存時間が伸びる。
■④ 水道が止まる可能性があるので“断水対策”へ
大規模停電=ポンプ停止で断水が起こりやすい。
◆今すぐやること
- バスタブに水を貯める
- ペットボトル水をすぐ確保
- トイレ用に生活用水を保存
- 飲料水と生活用水を分ける
停電→断水はセットで起こる。
■⑤ 夜の停電は“最も危険” → 安全の灯りを確保する
真っ暗な室内は転倒・ケガリスクが高い。
◆やるべきこと
- ライト・ランタンを準備
- スマホライト多用しすぎない(電池消耗)
- LEDランタンは床に置かず“壁反射”で照らす
- ロウソクは絶対危険(火災多発)
停電=暗闇対策は命に直結。
■⑥ 情報収集は“正しいルート”で行う
SNSは便利だがデマも多い。
◆信頼すべき情報源
- 気象庁
- 自治体防災アプリ
- NHK防災
- 防災ラジオ
◆やるべきこと
- 近隣の被害状況
- 停電の範囲
- 復旧の見込み
- 二次災害(火災・感電)
正しい情報=冷静な判断につながる。
■⑦ 夜間・雨天・台風中の停電は“外に出ない”
停電中の外は危険が多すぎる。
◆理由
- 停電で信号が消えて車が危険
- 倒木・瓦・看板が落下
- 電線が垂れて感電の恐れ
- 足元が見えず転倒
命を守るために 自宅で待機 が基本。
◆まとめ:“停電は初動で人生が変わる”
- ブレーカーで原因チェック
- スマホは省電力モード
- 冷蔵庫は絶対開けない
- 断水を想定して水を確保
- 夜の停電はライト準備
- 正確な情報で安全行動
- 停電中は絶対に外へ出ない
停電はどの家庭にも起こる“身近な災害”。
正しい初動さえ知っていれば、
ほぼすべてのトラブルを避けることができます。

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