◆はじめに
断水は、台風・地震・豪雨・漏水事故など
あらゆる災害で突然起こります。
水が止まると
トイレ → 手洗い → 食事 → 入浴 → 洗濯 → 生活そのものが崩壊。
元消防職員・防災士として、
断水が発生した“その瞬間にやるべき行動”をわかりやすく解説します。
■① まずは“本当に断水か”確認する(大原則)
断水には2種類ある。
◆確認ポイント
- 家全体の蛇口で水が出ないか
- お湯だけ出ない場合 → 給湯器の故障
- アパート・マンションの場合 → 上下階も確認
- 水道局・自治体の情報を確認
原因が家だけなのか、地域全体なのかで対応が変わる。
■② 断水と分かったら“すぐにトイレ用の水”を確保する
断水で最も困るのが トイレ。
◆やるべき行動
- バスタブに水を満タンで貯める
- 洗面器・バケツにも生活用水を確保
- 飲み水と絶対に混ぜない
1人1日あたり「トイレ8回分」と言われ、
生活用水は大量に必要。
■③ 飲み水は“最低3日分”を確保
断水が数時間で終わることもあるが、
災害時は 3〜7日続く ことも珍しくない。
◆確保すべき量
- 1人1日3L × 家族人数 × 3日分
(例:4人家族 → 36L)
◆やること
- ペットボトル水を確保
- 給水車の場所を自治体アプリで確認
- 給水車へ行く容器(ポリタンク・空ペットボトル)を準備
飲み水の確保は“最優先タスク”。
■④ キッチンは“断水モード”に切り替える
水が出ない状況で普段どおり調理すると詰みます。
◆やること
- 調理は最小限
- 紙皿・紙コップ・ラップを使用
- 洗い物を出さない
- 加熱不要の食材(パン・缶詰)へ切り替え
水を使わない調理が生き残るコツ。
■⑤ 手洗い・衛生面は“水以外の方法”でカバー
断水で手洗いができない=感染リスク増。
◆代替手段
- アルコール消毒
- ウェットティッシュ
- アウトドア用の手洗い水
- ペットボトルを少量だけ使った節水手洗い
災害時は“衛生対策”が命を守る。
■⑥ お風呂・洗濯は“完全停止”が基本
水が使えない状況で無理にするとストレスが爆発する。
◆対応方法
- 体はボディーシートで拭く
- 髪の毛はドライシャンプー
- 洗濯物はゴミ袋に密閉
- 乾きやすい服に切り替える
断水は“代替手段”を知っている人が圧倒的に強い。
■⑦ 長期化に備えて“救水ルート”を確保
◆確保すべきルート
- 自治体の給水車
- 近所の井戸(地域による)
- 災害対応自販機の無料給水
- スーパー・ドラッグストアの在庫
◆持ち物
- キャップ付きのポリタンク
- 空の2Lペットボトル
- リュック・キャリー
給水車は“午前の早い時間”が並ばず最も確実。
◆まとめ:“断水の初動”がその後の生活をすべて決める
- 家だけか地域断水か確認
- 最優先でトイレ用の水を確保
- 飲み水は最低3日分
- キッチンは節水モードへ
- 手洗い・衛生は水以外で代替
- 入浴・洗濯は代替手段を使う
- 給水車・ポリタンクで長期戦に備える
断水はパニックになりやすい災害ですが、
正しい行動を知っていれば生活は守れます。

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