日常生活で作る お弁当。
実はこの習慣、災害時の備えにも直結しています。
普段から「食べやすい・衛生的・保存性の高い」食を用意できる家庭は、
在宅避難や避難所生活でも非常に強いのです。
ここでは、防災士の視点で
“非常時にも役立つお弁当の考え方” をわかりやすくまとめます。
■ ① お弁当は「防災食」の練習になる
弁当づくりには、防災に必要な要素が自然と含まれています。
● 火を使わずに作れるメニュー
● 常温でも食べられる食材
● 腐りにくい調理法
● 衛生管理
● 栄養バランス
これらは災害時にもそのまま役立ちます。
■ ② 災害時にも強いお弁当のポイント
● ① 傷みにくい食材を使う
● 梅干し
● きんぴら
● ひじき
● 卵焼き(しっかり焼く)
● しっかり加熱した肉・魚
水分が多いもの、生もの、マヨネーズ系は避けるのが理想。
● ② 常温で食べられる料理を覚えておく
災害時は電子レンジ・ガスが使えないことも多い。
● おにぎり
● 混ぜご飯
● 焼き鮭
● ウインナー
● 乾物の煮物
“そのまま食べられる”は最大の強み。
● ③ 片手で食べやすい形にする
避難中・混乱時は座って食べるのも難しい場面があります。
● おにぎらず
● 肉巻きおにぎり
● 一口おかず
● アルミカップで小分け
片手で食べられるとストレスが減ります。
● ④ 水分が漏れないようにする
衛生確保のため、おかず同士の汁気が混じらない工夫も大事。
・カップに分ける
・詰め方を工夫
・ラップで仕切る
災害時は手が洗えないこともあるため、
小分けがとても有効です。
■ ③ 在宅避難でも“弁当スタイル”が使える
災害時の在宅避難では、
冷蔵庫が止まったり、食器が洗えなかったりすることがあります。
そんなときこそ「お弁当スタイル」が力を発揮。
● 洗い物なし
● 常温でOK
● 小分けで衛生的
● 栄養管理がしやすい
ラップ・アルミホイル・紙皿を普段から備蓄しておくと便利です。
■ ④ 子ども用のお弁当は心のケアにもなる
災害時は子どもが不安になりやすい。
● 見慣れたお弁当
● 好きなおかず
● いつもの形のおにぎり
“いつもの味”は心の安心につながります。
■ ⑤ 非常時に役立つ「お弁当系備蓄」
● 五目ご飯の素
● レトルト混ぜご飯
● サバ缶・ツナ缶
● ウインナー(長期保存タイプ)
● 海苔・ふりかけ
● 常温保存できるパン
● 味噌玉(お湯があれば OK)
普段からローテーションして使うのがおすすめ。
■ まとめ
日常の“お弁当づくり”は、
災害時の備えを自然に身につける最高の訓練でもあります。
- 傷みにくい食材を知る
- 常温で食べられるメニューを覚える
- 小分けで衛生的に
- 子ども・高齢者でも食べやすい形へ
- 弁当系の備蓄は在宅避難にも強い
毎日の習慣の中に“防災のヒント”はたくさんあります。
お弁当は、家庭防災力を高めるための
小さな、でも確実な一歩になるのです。

コメント