【防災士が解説】ICTとは?── 防災・消防・地域づくりで活躍する“未来のインフラ技術”をわかりやすく説明!

ICT(アイシーティー)という言葉、
学校・行政・防災・消防・会社のDXなど、
さまざまな場面でよく聞くようになりました。

でも多くの人は、
「結局ICTって何?」
「DXやデジタル化とどう違うの?」
と疑問を持っています。

ここでは、防災士の視点から、
ICTの基礎から防災・消防での活用まで、
やさしく解説します。


■ ① ICTとは?

ICT(Information and Communication Technology)とは
情報通信技術 のこと。

つまり…

● インターネット
● パソコン
● スマホ
● SNS
● クラウド
● AI(人工知能)
● IoT(モノのインターネット)
● アプリ
● データ通信

など、
“情報を作る・伝える・活用する技術”の総称です。


■ ② ICTとITの違いは?

IT(情報技術):技術そのもの
ICT(情報通信技術):ITを使って人・社会をつなぐ仕組み

つまり“コミュニケーション”の要素が加わったものがICT。


■ ③ ICTが必要とされる理由

● ① 少子高齢化で人手不足

行政、消防、介護、学校など…
あらゆる現場が人手不足。ICTで効率化が不可欠。


● ② 災害が増加

気象災害・地震・火災の情報を
“早く・正確に・広く”届けるためにICTが活躍。


● ③ 情報量が膨大になった

データを扱うにはICTが必須。


● ④ コスト削減・時間削減

紙・電話・対面中心の時代では限界。


■ ④ 防災でのICT活用例


★① 災害情報のリアルタイム配信

● 緊急速報メール
● Jアラート
● キキクル(危険度分布)
● まもるくんアプリ(福岡県)
● テレビ・SNS配信

人的伝達より圧倒的に速い。


★② 避難所の混雑状況をスマホで確認

被災者が安全な場所に誘導しやすくなる。


★③ ドローンによる被害状況把握

道路寸断・家屋被害・土砂崩れを空撮し、
救助や支援を早められる。


★④ 災害時の通信確保(衛星・非常用Wi-Fi)

安否確認やデータ共有が可能。


★⑤ AIで土砂災害・洪水の発生予測

過去データから危険地域を分析して、
避難のタイミングを判断しやすくなる。


■ ⑤ 消防でのICT活用例


● ① 指令センターの高度化

119番通報の位置情報取得、
AIによる通報解析、
最適な消防車の自動選定など。


● ② 高度救急医療の連携

病院と救急隊のデータ共有
→ 搬送時間短縮、適切な病院選定が可能。


● ③ 火災現場でのスマートグラス

煙の中でも情報を確認できる。


● ④ GIS(地理情報システム)での火災危険分析

地域の火災リスクをマップ化して予防に生かす。


● ⑤ 消防学校でのVR訓練

リアルに近い環境で
消火・救助・煙体験・火災判断を訓練。


■ ⑥ 行政・地域でのICT活用例

● 学校のタブレット学習
● テレワーク
● オンライン会議
● 地域アプリでの防災情報共有
● 高齢者見守り(IoTセンサー)

ICTは、
「人と人がつながる社会」をつくる基盤。


■ ⑦ ICT導入でよくある誤解と注意点

● ICT導入=パソコンを増やすことではない
● ツールより“運用ルール”が大事
● 現場の反対意見に耳を傾ける必要あり
● アナログを否定しすぎると失敗する
● 高齢者ほどICT支援が重要

ICT化で最も必要なのは、
“使う人の理解とルールづくり”。


■ まとめ

ICTとは、
情報を作り、伝え、活用する技術の総称 であり、
防災・消防・行政に欠かせない基盤技術。

  1. 災害情報の即時配信
  2. 避難所の情報管理
  3. ドローン・AIによる災害分析
  4. 救急・消防活動の効率化
  5. 行政・学校・地域のDX

ICTを正しく使うことで、
災害に強いまちづくりが進み、
あなた自身と家族、地域の命を守る力が確実に高まります。

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