冬の災害では「寒さ」ばかりに目が向きがちですが、
実は “乾燥”こそ命に関わるリスク を大幅に高める要因です。
停電・断水・避難生活では湿度が一気に低下し、
さまざまなトラブルが重なりやすくなります。
ここでは、冬の災害時に“乾燥が危険な理由”と“今日からできる対策”をまとめます。
■ 1. 冬の乾燥は「感染症リスク」を最大化させる
湿度40%以下ではウイルスが空気中に長く漂い、
人の喉の粘膜も乾くため インフル・風邪が一気に広がりやすい状態 になります。
停電・避難所・在宅避難は特にリスク大。
【乾燥による感染症リスク】
- くしゃみの飛沫が遠くまで飛ぶ
- ウイルスが長時間生き残る
- 喉の防御力が下がる
避難生活で風邪が流行るのは、乾燥の影響が大きいのです。
■ 2. “火災”が最も増えるのも乾燥する冬
乾燥で可燃物に静電気が溜まりやすく、
ちょっとした火でも一気に燃え広がります。
【冬に増える火災例】
- 石油ストーブの火災
- 電気毛布のショート
- コンセントのトラッキング
- こたつのコード劣化
- 火のついたタバコの延焼
災害時は消防も逼迫するため、
「普段なら助かる火災」が重大事故につながりやすいのが特徴です。
■ 3. 冬の停電で“湿度が急低下”する理由
暖房が使えなくなると
- 室温が下がって加湿が効かなくなる
- 給湯器が止まり、お湯が使えなくなる
- 湿度が上がる要因がほぼゼロ
結果として 避難所や自宅は乾燥地帯 になります。
■ 4. 肌荒れ・喉の痛み・目の乾燥も災害時は悪化
乾燥は地味に見えて、精神面にも大きなストレスを与えます。
【乾燥による不調】
- かゆみ、ひび割れ
- 喉のイガイガ
- ドライアイ
- 睡眠の質低下
- ストレス増大
避難生活が長期化すると、
「乾燥による体調悪化」が大きな負担になります。
■ 5. 停電時でもできる“乾燥対策”
電気がなくても実践できる方法はたくさんあります。
● 湿ったタオルを部屋に干す
加湿器が使えないときの最強の手段。
● 洗面器に水を張る
空気が自然に蒸発して湿度を上げられます。
● 風呂の残り湯を開けておく
湯気が出続けるため、部屋全体が加湿される。
● マスクを着けて喉の湿度をキープ
避難所や乾燥した部屋では必須。
● ワセリン・ハンドクリームで肌を守る
肌の水分の“蒸発を防ぐ”バリアを作れる。
■ 6. 災害に備えて“乾燥対策グッズ”を揃えておく
停電時でも使えるアイテムが役立ちます。
- 使い捨てマスク
- 加湿ティッシュ・のど飴
- ワセリン
- ハンドクリーム
- アイマスク
- 水を入れる容器(洗面器・バケツ)
- バスタオル
電気があってもなくても使える物が最強です。
■ 7. 冬の避難所は“乾燥との戦い”
大人数が集まると空気中の水分が奪われ、
避難所はさらに乾燥します。
【避難所での乾燥対策】
- 就寝時はマスク
- 喉を潤すために水分を少しずつ
- 肌の保湿アイテムを持参
- 濡れタオルを近くに置く
- ポータブル加湿(電池式)があると劇的に楽
避難所の風邪が広がるのは “乾燥” が主犯と言っても過言ではありません。
■ まとめ|冬の災害は“乾燥”が隠れた大敵
冬の乾燥は
- 感染症
- 火災
- 肌荒れ
- 喉の不調
- ストレス
など、あらゆるリスクを大きくします。
【冬の乾燥対策のポイント】
- 湿度を40%前後に保つ
- 火の取り扱いに注意
- 電気なしで加湿する方法を知る
- 保湿アイテムを備える
災害対策は“寒さ”だけでは不十分。
“乾燥を制する者が冬の災害を制する”と言えるほど重要です。

コメント