冬に起きる停電は、夏よりも“危険度が高い”ことをご存じですか?
暖房が止まり、室温が一気に下がり、
照明・調理・通信も使えなくなるため、
高齢者や子どものいる家庭ほどリスクが上昇します。
ここでは、冬の停電に備えるための実践ポイントを
“寒さ・明かり・食事・通信”の4つに分けて解説します。
■ 1. 一番危険なのは「寒さ」|体温の低下を防ぐ
停電して暖房が止まると室温は急激に低下します。
防寒の基本
- 服は“重ね着”で空気層をつくる
- 厚手の毛布・寝袋を準備しておく
- カイロは多めにストック
- 風が入らないよう窓に毛布・タオルを掛ける
特に高齢者は低体温症になりやすく要注意。
■ 2. 停電時の最強アイテムは「ランタン」
冬の停電で懐中電灯だけだと“手がふさがる”。
家庭ではランタンが圧倒的に便利です。
おすすめの灯り
- LEDランタン(乾電池式 or 充電式)
- 頭につけるヘッドライト(作業時に便利)
- モバイルバッテリー内蔵ランタン
キャンドルは火災の危険があるため、
子ども・高齢者がいる家庭では避けるのが安全。
■ 3. 温かいものが食べられない問題への備え
冬の停電は「調理」ができない。
カセットコンロがあるだけで生活が大きく変わります。
準備しておきたいもの
- カセットコンロ(必須級)
- ボンベを最低6〜9本ストック
- 温め不要で食べられる食品(パン・シリアル・缶詰)
- レトルトは湯煎で温められるので便利
※室内でコンロを使うときは必ず換気を忘れずに。
■ 4. スマホ通信が弱くなる可能性に備える
停電時、基地局のバッテリーが切れると圏外になることがあります。
通信を確保するコツ
- モバイルバッテリーは複数準備
- 車での充電も可能(ガソリン残量の確認を)
- スマホの“低電力モード”を常にON
- 情報源はアプリ「防災速報」「キキクル」「まもるくん」など複数
停電時は、“情報の確保”が命を守ります。
■ 5. 断水への備えも忘れない
冬でも停電とセットで断水が起こることがあります。
- 飲料水は1人1日3L×3日分
- 生活用水はお風呂に張って残しておく
- 簡易トイレを準備しておく
寒い季節に水が使えないと衛生面のリスクが急上昇します。
■ 6. 室内の火災リスクが上がるので注意
停電中は、暗さ・寒さで“危ない暖房器具”を使いがち。
NG行動
- ロウソクを使う
- 石油ストーブの換気なし利用
- ガス器具をつけっぱなし
- こたつで寝る
火災は停電よりもはるかに危険です。
暖房は“安全なものだけ”使ってください。
■ 7. 冬の停電は「3日耐える家」が理想
家族構成により最低限備えるべきものは変わりますが、
共通して目指したいラインが“3日しのげる”準備。
備えの目安
- 防寒:毛布・寝袋・カイロ
- 明かり:ランタン・ヘッドライト
- 食事:レトルト・缶詰・カセットコンロ
- 通信:モバイルバッテリー×2〜3
- 水:1人あたり9L
- トイレ:簡易トイレ
このラインを満たせば、
冬の停電はかなり安心できます。
■ まとめ
冬の停電は、
寒さ・暗さ・食事・通信が一度に失われるため
災害のなかでも最も厳しい状況の一つです。
- 防寒対策が最優先
- 明かりはランタンが最強
- カセットコンロで温かい食事
- スマホ通信を確保
- 水とトイレも忘れずに
冬は“事前の備え”が、
家族の命と健康を守る最大の防災となります。

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