【冬の避難所で気をつけるべきポイント|寒さ・感染症・プライバシーを守るために】

冬に避難所へ行く場合、
夏とはまったく違う“寒さ・乾燥・感染症”のリスクが高まります。
特に高齢者・子ども・持病のある方は注意が必要です。

ここでは、冬の避難所で安全に過ごすためのポイントを
元消防職員・防災士の視点でまとめます。


■ 1. 最優先は「寒さ対策」

避難所は広く、暖房が行き届かないことが多いです。

持っていくと助かるもの

  • 厚手の上着・ブランケット
  • カイロ(複数)
  • 帽子・手袋・靴下(体温保持に最重要)
  • アルミブランケット(軽量で暖かい)

特に足元が冷えると体温が下がりやすく、風邪の原因になります。


■ 2. 乾燥対策は“感染症予防”に直結

冬の避難所は湿度が低く、ウイルスが広がりやすい環境です。

できる対策

  • のど飴・マスク
  • 水分補給をこまめに
  • ハンドクリームでひび割れ防止
  • 濡れタオルを干す(簡易加湿)

乾燥は風邪・インフルのリスクを大きく上げます。


■ 3. コロナ・インフル時代の避難所ルールにも注意

冬は“感染症のピーク”にあたり、
避難所では通常よりも行動に気をつける必要があります。

  • 体調不良の家族は別スペースへ
  • 会話はマスク着用
  • 手洗い・手指消毒を徹底
  • 密を避けて距離を確保

避難所は「共同生活」。
自分と周りの健康を守ることが大切です。


■ 4. プライバシー確保が冬はより困難

毛布をかぶる時間が長くなるため、
周囲の目が気になりやすい時期です。

  • 段ボールで仕切りを作る
  • パーテーションがある避難所なら早めに確保
  • できれば“家族単位のスペース”を確保

特に着替え・授乳・介護などはプライバシー配慮が欠かせません。


■ 5. 子どものストレス対策も重要

寒さと環境の変化で、子どもはストレスが大きくなります。

役立つもの

  • お気に入りのおもちゃ
  • タブレット(オフライン用動画を事前DL)
  • 絵本・塗り絵
  • お菓子類(安心感につながる)

精神的な落ち着きは、避難生活を大きく左右します。


■ 6. 高齢者は“深部体温の低下”に注意

冬の避難所で最も危険なのは、
高齢者の低体温症です。

対策

  • 厚手の防寒具を多めに
  • 座るときは段ボールシートで底冷えを防止
  • 温かい飲み物をこまめに
  • 夜間の冷え対策を徹底

寒さは命に直結します。


■ 7. 冬は「トイレ問題」が深刻化

水が冷たい・寒くて移動がつらいなどの理由で、
トイレの行列が長くなる傾向があります。

対策

  • 簡易トイレの持参
  • 便座に敷くシートがあると衛生的
  • 小さなライトを持つと夜も安心

避難所のトイレは“防災の盲点”になりやすい部分です。


■ 8. 持病のある人は薬の管理を慎重に

冬は喘息・心疾患などが悪化しやすい時期。
薬は必ず“最低3日分”持って避難してください。

  • 薬手帳
  • 処方薬(予備含む)
  • 常備薬
  • 体温計

特に高血圧の方は寒さで血圧が急上昇しやすく要注意。


■ まとめ

冬の避難所は、
“寒さ・乾燥・感染症”という複数のリスクが重なる環境です。

安全に過ごすポイント

  • 寒さ対策を最優先
  • 乾燥対策で感染予防
  • 子ども・高齢者には特別な配慮
  • トイレ問題や薬の管理も忘れずに

冬の災害は過酷ですが、
事前の準備があれば乗り越えられます。
家族の命を守るため、できるところから備えておきましょう。

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