冬は、皮膚トラブルが一年で最も増える季節です。
乾燥・寒さ・暖房・加齢などの影響で、
“乾燥性皮膚炎(かゆみ・粉吹き・赤み)”が多発します。
災害時の避難所生活や在宅避難でも悪化しやすいため、
冬の肌対策は健康管理の中でも非常に重要です。
■ 1. 冬はなぜ皮膚が荒れやすいのか?
冬の肌トラブルが増えるのには明確な理由があります。
- 空気が乾燥(湿度30%以下)
- 暖房で室内の湿度がさらに下がる
- 外気が冷たく血行が悪くなる
- 入浴の熱で皮脂が奪われる
- 加齢により皮膚の水分保持が低下
これらが重なると、
肌のバリア機能が低下 → かゆみ → 掻く → さらに悪化
という悪循環に。
■ 2. 特にリスクが高いのはこの人
冬に乾燥性皮膚炎が悪化しやすい人はこちら。
- 子ども(肌が薄く水分を保持しにくい)
- 高齢者(皮脂量が減っている)
- アトピー体質
- 乾燥肌の人
- お風呂が熱めの人
- 冬に運動量が減る人
家族にこれらのタイプがいる場合は、
特に対策が必要です。
■ 3. 乾燥性皮膚炎の“主な症状”
- かゆみ
- 粉吹き
- カサカサ
- 赤み
- ひび割れ
- 皮膚が薄く破れやすい
症状が軽くても放置すると悪化し、
夜眠れないほどのかゆみにつながることもあります。
■ 4. 冬の肌荒れを防ぐ“5つのケア”
●(1)保湿は“入浴後3分以内”に
お風呂上がりは水分が蒸発しやすいため、
すぐに保湿剤をつけることが最優先。
- クリーム
- ワセリン
- 乳液
- ボディローション
冬だけは“普段より濃厚なタイプ”が向いています。
●(2)熱すぎるお風呂は避ける
42℃以上のお湯は皮脂を奪い、乾燥の大きな原因。
40℃以下で、短時間の入浴が効果的。
●(3)加湿で湿度40〜60%をキープ
加湿するだけで肌の状態は大きく改善します。
- 加湿器
- 洗濯物の室内干し
- 濡れタオルを干す
暖房をつける部屋ほど加湿が必要です。
●(4)衣類は“天然素材”が肌に優しい
化学繊維は肌の摩擦を増やし、かゆみの原因に。
肌に直接触れるものは
- 綿
- シルク
- ウール(柔らかいもの)
が最適。
●(5)寝室環境を整える
寝る間は乾燥しやすいため、
- 加湿器を弱で使用
- 乾燥を感じたらマスク就寝
- 寝具を定期的に洗う
などで、夜間の乾燥を防ぎます。
■ 5. かゆみが出たときのNG行動
- 熱いお湯でこする
- 爪で掻く
- アルコールの高い化粧品を使う
- 乾燥した部屋で暖房を強める
これらは症状を悪化させます。
■ 6. 災害時は肌荒れが悪化しやすい
避難所や寒い家では
- 入浴が少ない
- 加湿ができない
- ストレスで皮膚が敏感に
- 毛布や衣類の摩擦
などで肌荒れが急増します。
特に子どもと高齢者は、
肌トラブルが命のリスク(感染症・傷口悪化)に繋がるため要注意。
■ まとめ:冬の乾燥性皮膚炎は“予防が9割”
冬の肌荒れは、正しいケアで大きく改善できます。
覚えておくべきこと
- 入浴後3分以内の保湿が最重要
- 熱すぎるお湯はNG
- 加湿で湿度40〜60%
- 肌着は天然素材
- 寝室ケアで夜の乾燥を防ぐ
家族みんなの冬の健康のため、
今日から乾燥対策を始めてみてください。

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