【防災士が解説】福岡の“停電リスク”が高い理由台風・豪雨・落雷に備えるための完全ガイド

福岡県は「自然災害が比較的少ない」と思われがちですが、
実は 停電リスクは全国でも上位クラス です。

理由は、地形 × 気象 × 都市構造が重なり、
電柱・変電設備へのダメージが発生しやすいからです。

ここでは、福岡の停電リスクの特徴と、
家庭で絶対に備えておくべきポイントをまとめます。


■ 1. 福岡の停電が多い理由

● ① 台風の通り道で“風害が強い”

福岡の台風は

  • 西側から吹き込む強風
  • 玄界灘からの突風
    が重なり、電柱・配電線の倒壊が起きやすい

特に海沿い(東区・西区・糸島・北九州若松区)は、風が強烈。


● ② 落雷が都市部に集中する

福岡市はヒートアイランド現象が強く、
都市部で雷雲が発生しやすい地域

  • 博多区
  • 早良区
  • 南区
    この辺りは落雷での停電が年に数回発生。

● ③ 豪雨で“地中の設備”が故障しやすい

地下にある変電設備・配電盤が
豪雨で浸水すると停電につながります。

「短時間大雨」での停電が増えているのが福岡の特徴。


● ④ 山が近く“倒木被害”が起きやすい

福岡県は
都市と山の距離が異様に近い 地形。

倒木 → 電線損傷 → 広域停電
のパターンが多い。

北九州・宗像・筑豊エリアでよく発生。


■ 2. 停電が長期化しやすい場所の特徴

● ● 電柱が密集している住宅街

● ● 山のふもと、急斜面の近く

● ● 海沿い(塩害)

● ● 小規模変電所の近く

このような地域は“復旧作業が複雑”になりやすく、
半日〜1日以上の停電が起きることがあります。


■ 3. 停電が起きたときの“やってはいけない行動”

● ① エレベーターを使う

停電は前触れなく起きるため、
閉じ込め事故が毎年発生しています。


● ② 冷蔵庫を開ける

冷気が逃げ、食材が急速に劣化します。


● ③ ろうそくを使う

火災リスクが急上昇します。
ライト・ランタンで代用するのが安全。


● ④ 水道が止まらないと思い込む

停電時はポンプ停止で“高層住宅やマンション上層部が断水”になります。


■ 4. 停電に強い家庭にする“最重要の備え”

● ① ランタン(乾電池式)

懐中電灯より 部屋全体が明るい ため必須。


● ② モバイルバッテリー

スマホの電池切れは情報遮断 → 危険。


● ③ 水のストック

高層住宅は停電=断水なので最低3日分。


● ④ カセットコンロ

電子レンジ・IHが使えないため、
これがあるだけで食生活のストレスが激減。


● ⑤ ポータブル電源

在宅避難を強化したい家庭は最強の備え。


● ⑥ 車のガソリン満タン

台風前に満タンにしておけば
“スマホ充電ステーション”として使える。


■ 5. 停電長期化の“兆候”を知っておく

以下のケースは長期化しやすい。

  • 広域停電(市区町村全体)
  • 倒木が多発
  • 変電所浸水
  • 海沿いで電柱が倒れた
  • 通信障害を伴っている

このときは 最初から“2〜3日間の在宅避難”を意識 してください。


■ 6. まとめ

福岡は

  • 台風
  • 豪雨
  • 落雷
  • 倒木
    が重なる、停電のリスクが特に高い地域 です。

しかし、停電は
「事前に備えるほど被害をゼロに近づけられる災害」。

今日できる備えは、

  • ランタン
  • モバイルバッテリー
  • カセットコンロ

この4つを揃えるだけ。

福岡で暮らすなら、
停電対策は“最優先でやるべき防災”のひとつです。

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