冬に発生する停電は、他の季節よりも危険性が高いと言われます。
理由は、寒さ・暗さ・情報遮断・断水が同時に起こる可能性があるからです。
特に、寒波・大雪・強風による停電は毎年のように発生しており、
「家の備え」があるだけで被害の大半を防ぐことができます。
ここでは、冬の停電に強くなる“家づくりのポイント”を防災士としてまとめます。
■ ① 冬の停電が危険な理由
✔ 暖房が止まる
→ 室温が急低下し、低体温症のリスクが上昇。
✔ 水道管が凍結する
→ 停電×寒波の最悪コンボ。
✔ 情報が途絶える
→ スマホ・Wi-Fiルーターの電源が切れると災害情報が受け取れない。
✔ 暗さで事故増加
→ 転倒、ストーブの誤操作、調理中の事故などが多発。
■ ② “停電に強い家”にするポイント5つ
① 暖房を複数化しておく
停電時に備えて、電気に頼らない暖房を1つ持つ。
- カセットガスストーブ
- 石油ストーブ(換気必須)
- 湯たんぽ
- 厚手の寝袋(冬用)
1つあるだけで生存力が大きく変わります。
② 断水に備えて“冬こそ水を備蓄”
冬は水道管が凍結すると、水が出なくなることがあります。
- 飲料水
- 炊事用
- トイレ用(浴槽に水を残しておく)
特にトイレ用の水は、停電では真っ先に困るポイント。
③ スマホの電源確保
停電中は情報命。
- モバイルバッテリー(2万mAh以上)
- 車の充電
- ソーラーパネル(冬も意外と役立つ)
停電中のSNS・アプリ情報は、生活を左右します。
④ 冬用の“光源”を確保
ランタン(LED)が最強。
- 乾電池式
- 充電式
- ソーラー式
部屋全体を照らせるランタンは懐中電灯より便利。
⑤ 窓・ドアの断熱で室温を下げない
電気が止まると室温は一気に低下。
- 厚手カーテン
- すき間テープ
- 非常時はアルミシートで貼る
- ドア前に毛布を垂らす
これだけで、室温低下を防げます。
■ ③ 実際に起きた“冬の停電事故”
- 北陸の大雪では、暖房が止まり10時間以上車内避難した家庭も
- 北海道ブラックアウトでは−5℃の室内で体調悪化が多数
- 暖房器具の誤使用で一酸化炭素中毒になる事故も発生
冬の停電は「寒さ」が最大の敵です。
■ ④ 防災士がすすめる“冬停電キット”
- LEDランタン
- モバイルバッテリー
- カセットガスストーブ
- 湯たんぽ
- 5日分の水
- 非常食(温め不要のもの)
- 厚手ブランケット
- アルミシート
これだけで、停電に圧倒的に強くなります。
■ まとめ
冬の停電は、寒さ・暗さ・情報遮断が重なり、
他の季節の停電よりもはるかに危険です。
- 暖房の複数化
- 水の備蓄
- 光源と電源の確保
- 家の断熱強化
この4つを押さえるだけで、命を守る強い家になります。
冬の防災は“準備した人が圧倒的に強い”。
寒い季節ほど、早めの対策が命を守ります。

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