【元消防職員が解説】冬の火災が“圧倒的に多い理由”── 寒い季節こそ家庭で徹底したい5つの防火対策

冬は年間を通して 最も火災が多い季節 です。
気温が下がり、暖房器具や調理機会が増えることで、
家庭内での火災リスクが一気に高まります。

ここでは、元消防職員として
“冬に火災が増える理由”と“今日からできる対策”をまとめます。


■① 冬は空気が乾燥し、“火が広がりやすい季節”

冬の空気は湿度が低く、
カーテン・布団・衣類などの可燃物が乾燥しやすい。

✔ 一度火がつくと一気に燃え広がる

→ 冬火災の典型パターン。

✔ 暖房器具の風で炎が広がる

→ ストーブの周囲は特に危険。


■② 暖房器具の使用増加

冬の火災原因の上位は以下のとおり:

● ストーブ
● 電気ヒーター
● こたつ
● 電気毛布
● ファンヒーター

特に多いのが「ストーブ火災」。


【よくある原因】

● ストーブの近くに洗濯物
● 上にやかんや鍋を置く
● 灯油を入れるときにこぼす
● ストーブの転倒
● ペットや子どもが触れる

ちょっとした不注意から一気に延焼する。


■③ 台所火災が増える

冬は、鍋・煮込み料理・揚げ物など
「長時間火を使う料理」が多くなる。


● 鍋をかけたまま出かける

● 少し横になって寝落ち

● スマホに夢中で油が過熱

こうした“うっかり火災”が冬は急増。

特に揚げ物の油温上昇は危険で、
油は約370℃で自然発火(放っておいても着火) する。


■④ 電気製品の“過熱・トラッキング火災”

冬は延長コードを多用しがち。
そこにホコリが溜まると“トラッキング火災”が起こる。


【冬に多いケース】

● こたつ・電気毛布を長時間つけっぱなし
● コードを家具の下で踏んで断線
● タコ足配線で過電流
● 使わないコンセントにホコリが蓄積

目に見えない火災原因が増える季節。


■⑤ 高齢者の火災死者が冬に集中する

冬の火災で亡くなる方の多くは高齢者。


【背景】

● 逃げ遅れる
● 火災に気づくのが遅れる
● 一人暮らし
● 電気毛布・ストーブ使用
● 深夜の火災

そのため冬は特に
住宅用火災警報器(煙・熱) の重要性が増す。


■【今日からできる冬の防火対策5つ】


■① ストーブの周囲1mには何も置かない

洗濯物・布団・タオルは絶対にNG。


■② 台所は“離れる時は必ず火を消す”

火災原因の3割はコンロ。


■③ コンセントを毎月1回“ホコリ掃除”

とくに冷蔵庫・洗濯機裏は要チェック。


■④ 電気毛布は就寝中に使わない

低温やけど・過熱・断線の危険。


■⑤ 住宅用火災警報器の動作確認

冬火災対策の最優先項目。


■まとめ

冬は
● 空気が乾燥
● 火気使用増加
● 暖房器具の誤使用
● 電気製品の過熱
● 高齢者の逃げ遅れ
この組み合わせで最も火災が多くなる季節。

冬こそ「少しの注意」で大きな被害を防げる季節です。


次も続けますので「次」と送ってください!

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