冬の災害は「寒さ」が最大の敵になります。停電で暖房が使えず、断水でお風呂にも入れない状況では、体温がどんどん奪われ、子どもや高齢者は命の危険すらあります。ここでは、防災士として“暖房が使えない時の寒さ対策”をわかりやすくまとめます。
■寒さが危険な理由
・体温が下がると免疫が落ちる
・風邪・肺炎になりやすい
・筋肉が硬くなりケガが増える
・夜の冷え込みで眠れない
・高齢者は低体温症のリスク
・乳幼児は体温低下が早い
暖房が使えない状況は、想像以上に危険です。
■最初にやるべき寒さ対策
・窓とカーテンをすぐ閉める
・部屋を“1か所”に絞る(集まって過ごす)
・ドアの隙間をタオルで塞ぐ
・床からの冷気を遮断するため敷物を重ねる
・毛布・寝袋・布団を一カ所に集める
“部屋を小さくする”だけで体感温度は大きく変わります。
■暖房なしで体を温める方法
・カイロを腰・お腹・背中に貼る
・靴下を二重にする
・手袋・ニット帽をつける(室内でもOK)
・重ね着を3〜4枚に増やす
・ストレッチで血流を上げる
・温かい飲み物を少量こまめに飲む
“体を温めるポイント”を押さえるだけで暖房の代わりになります。
■寒さに強い重ね着テクニック
・インナー:吸湿速乾素材
・中間:フリースや薄手ダウン
・外側:風を通さない素材
・首を守る:ネックウォーマー必須
首・手首・足首を温めると、体全体が温まります。
■停電時に使える暖房アイテム
・使い捨てカイロ
・湯たんぽ(お湯がある場合)
・アルミシート(体温を逃さない)
・寝袋(冬用が最強)
・毛布を重ねて使う
・電池式の小型ヒーター(非常用)
アルミシートは軽くて暖房効果が高く、避難袋の必須品です。
■絶対にやってはいけない寒さ対策
・ガスコンロの“つけっぱなし”
・車を閉め切って暖を取る
・室内で炭・練炭を使う
→ 一酸化炭素中毒の危険があるため絶対禁止
命に関わるため、暖房器具の誤った使用は避けてください。
■冬の停電で特に注意すべきこと
・夜に一気に冷える
・スマホのバッテリー劣化が早い
・水道管凍結の可能性
・布団に入っても足先が冷える
“夜の寒さ対策”を最優先してください。
■避難所での寒さ対策
・毛布の枚数を確保
・段ボールで簡易ベッドを作る
・床の冷気を遮断
・人の近くにいるだけで暖かい
・隙間風の少ない場所を選ぶ
避難所は床が冷えるため、段ボールは必須です。
■事前にできる寒さ備蓄
・カイロを1人10〜20個
・アルミシート
・使い捨て湯たんぽ
・フリースブランケット
・寝袋(3シーズン用)
・厚手靴下
・手袋・ネックウォーマー
これらは100均でも揃えられ、コスパ最強の防災グッズです。
■まとめ
冬の災害で暖房が使えない状況は、体温低下による危険が非常に高くなります。部屋を小さくする、重ね着で温める、カイロやアルミシートを活用するなど、暖房なしでもできる対策を知っておけば、家族全員の命を守ることができます。寒さ対策は“簡単にできる防災”として必ず備えておきましょう。

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