【防災士が解説】「海の警察」とは?── 海の安全を守る“海上保安庁”の役割をわかりやすく解説

日本の海を守り、
事故・災害・犯罪・領海問題に対応する存在。
それが 「海の警察」=海上保安庁(かいじょうほあんちょう)」 です。

海で起きるあらゆる“事件・事故・安全”を一手に引き受ける、
海の頼れるプロフェッショナル集団です。

ここでは、防災士の視点で
海の警察=海上保安庁の役割をわかりやすく解説します。


■ ① 「海の警察」=海上保安庁とは?

海上保安庁は、
海の安全・治安・環境を守る国の組織 です。

所属は「国土交通省」。
陸の警察(警察庁)とは別組織で、
海における“ほぼ全て”を守っています。


■ ② 海上保安庁が担当する主な任務

● ① 海難救助(海での事故救助)

● 船の衝突
● 転覆
● 漁船のトラブル
● 台風・強風での漂流
● 行方不明者の捜索

海で困ったときの“119番”の役割です。


● ② 海上犯罪の取り締まり(海の警察権)

● 密漁
● 密輸
● 不法入国・密航
● 領海侵犯
● 違法操業
● 海上交通法違反

武装した巡視船で取り締まりも行います。


● ③ 領海・EEZの監視

日本の安保ニュースでよくある
「中国船が領海侵入」
に対応しているのが海保です。

EEZ(排他的経済水域)での取り締まりも担当。


● ④ 海洋環境保全

● 重油流出事故
● 漂流ゴミ
● 船舶事故による環境被害
● 海洋汚染の監視

海の“環境保安官”としての役割もあります。


● ⑤ 海の交通整理(航路の安全管理)

船は車よりも事故が起きれば被害が大きいので、
航行ルールや灯台の管理、海図作成も海保の任務です。


● ⑥ 海の防災対応

● 津波警報伝達
● 火山(海底火山)情報
● 気象庁との連携
● 港湾の安全確保
● 災害時の海上輸送ルート確保

防災面でも非常に重要な役割があります。


■ ③ 海上保安官の装備・乗り物

● 巡視船
● 巡視艇
● 航空機(ヘリ・飛行機)
● 音響測定機器
● 海底調査装置
● ゴムボート
● 特殊救難隊の装備

陸・海・空すべてを使いこなす総合組織です。


■ ④ 特殊救難隊(海保のエリート部隊)

海上保安庁には特殊救難隊という
“海のレスキュー最強部隊”があります。

特徴は…

● 海中潜水救助
● 沖合事故の救出
● 風速70m級の海難対応
● 高度潜水
● 船舶火災対応
● 海上テロ対策

世界的にも高い技術力で知られています。


■ ⑤ 海上保安庁と自衛隊・警察の違い

● 海上保安庁

→ 海の治安・救助・安全管理(警察に近い)
→ 武器使用は最小限(警察比例の原則)

● 海上自衛隊

→ 国防・軍事(軍隊)
→ 武器使用可能

● 警察

→ 陸上の治安維持

海保は「海の警察」であり、
武力行使ではなく“治安維持と救助”が目的。


■ ⑥ 海の警察=海上保安庁が重要な理由

● 日本は海に囲まれた海洋国家

→ 99%の輸出入が海。
→ 海の治安が国の生命線。


● 領海問題が増加

→ 中国・韓国・ロシアとの摩擦が増えている。


● 海難事故や観光事故が増加

→ レジャーボート・SUP・ダイビングなど。


● 南海トラフ地震でも重要

津波発生時、
「海からの避難ルート確保」
「港湾の安全確認」
に大きく関わります。


■ まとめ

海の警察とは 海上保安庁のこと であり、
海の治安・救助・防災を担当する
日本の“海の守護者”です。

  1. 海難救助のプロ
  2. 海の犯罪取締り
  3. 領海・EEZの監視
  4. 環境保全
  5. 航路の安全管理
  6. 防災対応(津波・海底火山など)

海の警察=海上保安庁は、
日本の安全と防災を支える欠かせない存在です。

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