「どれが向いているか」を考えるうえで、
実は“やめる理由(離職理由)”を知ることはとても大切です。
向いていない部分と仕事内容が噛み合わないと、
どんな立派な職業でも続けることは難しくなるからです。
ここでは、4つの組織それぞれに多い離職理由を、
元消防職員の実感を込めて分かりやすく解説します。
■ 消防士の離職理由
◎「忙しさ」と「体力・メンタル」のギャップ
消防はとにかく出動が多い。
特に救急が連続すると、睡眠や休憩が取れない日もある。
よくある離職理由は…
● 救急の精神的ストレス
● 夜勤の疲労
● 住民対応の負担
● 想像以上の規律
● 体力低下(年齢による不安)
人助けの実感は大きいが、
“日々の負担の大きさ”に耐えられない人は離職しやすい。
■ 警察官の離職理由
◎ 想像以上の“メンタルの強さ”が必要
警察官は治安維持・犯罪対応が中心。
ストレスの種類が消防より重い。
よくある離職理由は…
● クレーム対応の多さ
● 精神的な負担(事件・事故・暴力案件)
● 上下関係の強さ
● 異動が多く生活が不安定
● 拘束時間の長さ
メンタルが非常に強くないと続けるのが難しい。
■ 自衛官の離職理由
◎ 厳しい規律・訓練・生活形態が合わない
自衛隊は規律が非常に厳しく、
日常から“軍隊的生活”が求められる。
よくある離職理由は…
● 集団生活のストレス
● 訓練の厳しさ
● 拘束時間の長さ
● 上下関係が合わない
● 家族と過ごす時間の少なさ
逆に言えば、
規律が好きな人・集団生活が苦にならない人は長続きする。
■ 海上保安官の離職理由
◎“海の特殊性”が大きな壁になる
海という環境は、想像以上に過酷。
● 船酔い
● 長期航海
● 気象の変化
● 夜間勤務の多さ
● 家族と会えない期間が長い
海で働くことそのものに魅力を感じないと続けるのは難しい。
ただし、海が大好きな人には天国のような職場になる。
■ 4つの組織の“向いていないタイプ”をまとめると…
消防に向いていない人
・人と話すのが苦手
・夜勤が絶対無理
・不規則勤務が合わない
・救急や血を見るのがダメ
警察に向いていない人
・クレーム対応が苦手
・強い口調や威圧が苦手
・ストレスに弱い
・事件対応に耐えられない
自衛隊に向いていない人
・規律が苦手
・集団生活が嫌
・上下関係が合わない
・厳しい訓練が無理
海上保安庁に向いていない人
・海が苦手
・船酔いしやすい
・長期航海が無理
・孤独に弱い
向き不向きははっきり分かれます。
■ 逆に、“向いている人”はどんな人?
消防
→ 人が好きで、行動力があり、命の現場で働きたい人向き
警察
→ 正義感が強く、ルールを守らせたい人向き
自衛隊
→ 規律を守り、スケールの大きな任務を担いたい人向き
海上保安庁
→ 海で生きたい、冒険心と使命感がある人向き
■ まとめ
消防・警察・自衛隊・海上保安庁は、
どれも“尊敬される仕事”であり、
どれも“厳しい現場で働くプロフェッショナル”。
向き不向きを知るには、
「何がしたいか」よりも
“何なら続けられるか”
を考えるのがポイントです。
自分の性格・価値観・体力・ストレス耐性…。
それらと仕事の特性がぴったり噛み合ったとき、
あなたは最高のパフォーマンスを発揮できます。
あなたの人生が輝く“フィールド選び”に役立ててください。

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