【防災士が解説】予防業務はきつい?“火災を起こさせない”消防の裏側を徹底解説

消防といえば火災・救急・救助のイメージが強いですが、
実は「火災を未然に防ぐ」予防業務は、
消防活動と同じくらい重要な仕事です。

ここでは、消防の予防係(査察・指導)のリアルを解説します。


■ 予防業務が「きつい」と言われる理由


■ ① 法律・制度の知識量が多い

消防関係法令、建築基準、安全基準…。
覚える内容が広く深いため、
“勉強し続ける姿勢”が必要。


■ ② 行政文書が多く、書類作成が大変

● 指導書
● 告示
● 立入検査記録
● 期限管理
● 事業者対応

「デスクワークの量」は消防の中で最も多い部門。


■ ③ 事業者とのやり取りが難しい

商業施設、病院、工場、飲食店など
さまざまな事業者と調整する必要がある。

● なぜ指導が必要なのか?
● どこを改善すべきか?
● 実施期限は?

説明力・コミュニケーション力が求められる。


■ ④ クレームや反発を受けることも

「なんでうちだけ?」
「金がかかるんだよ!」
「必要ないでしょ?」

厳しい声を受けることも少なくない。

対応には“根気と丁寧さ”が必須。


■ 予防業務がやりがいのある理由


■ ① “火災を防ぐ”という大きな使命

予防業務は、目立たないが消防活動以上に重要。
火災が起きなければ、住民も消防も守られる。


■ ② 説明力・交渉力が圧倒的に伸びる

予防係で鍛えられる
「伝える力」は消防全体でもトップ。

管理職になるうえでも大きな武器。


■ ③ 建築・設備の専門知識が身につく

● 自動火災報知設備
● スプリンクラー
● 消火器
● 避難器具
● 防火戸

知識が増えるほど、地域の安全を守る視点が広がる。


■ 予防業務に向いている人


● コミュニケーションが丁寧
● 論理的に説明できる
● コツコツ勉強できる
● 正しいことを粘り強く伝えられる
● デスクワークが苦にならない
● 法律に興味がある

「人と話すのが苦手」のままでも、
予防で鍛えられた人は多い。


■ まとめ

予防業務はきつい面もある。
● 法令の知識が膨大
● 書類が多い
● 事業者対応が難しい
● クレームもある

しかし…

● 火災を未然に防ぐという大きな使命
● 説明力が磨かれる
● 法令・建物の知識が一生もの
● 消防の中でも専門性が高い

“陰で火災を防ぐプロフェッショナル”。
それが予防業務です。

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