【防災士が解説】11月は“乾燥警戒シーズン開幕”家具・肌・喉だけじゃない。火災と健康被害のスタート地点

11月に入ると、気温が急低下し、空気は一気に乾き始めます。
実はこの“11月の乾燥”こそ、冬の火災・健康トラブルの出発点。

消防・医療の現場でも、11月は事故件数が増え始める重要な月です。

ここでは、11月の乾燥が引き起こす危険と対策をまとめます。


■ ① 11月は空気が“急激に乾く”

秋が終わり、冬の冷たい空気が流れ込むことで
湿度は40%以下に落ちやすくなります。

湿度40%を下回ると…

  • 火災が拡大しやすい
  • ウイルスが空中に長時間漂う
  • 喉と鼻の粘膜が弱る
  • 肌・唇が荒れやすい
  • 静電気が発生しやすい

“乾燥=冬の災害の入り口”と考える必要があります。


■ ② 静電気は意外と危険(火災の引き金にも)

静電気はただ痛いだけ…ではありません。

  • ガソリン携行缶
  • 石油ストーブの給油
  • 化学薬品
  • ほこりが多い部屋

これらに静電気が引火して火災になる事例は毎年発生。

特に“灯油の給油”は11月に事故が急増します。


■ ③ 11月はウイルスの活動が一気に強まる

乾燥で飛沫が軽くなり、空気中に長く浮遊します。

インフルエンザ・新型コロナ・胃腸炎など
感染症の急増は11月から。

● 今日からできる対策

  • 加湿器の使用開始
  • 部屋の湿度40〜60%に調整
  • 朝の短時間換気
  • こまめな水分補給

加湿は“感染予防の第一線”です。


■ ④ 11月の火災は“暖房器具+乾燥”の複合事故

乾燥すると、布団・カーテン・衣服などが一瞬で燃え広がります。

特に危険なのは…

  • 電気ストーブの近くに布団
  • こたつ布団がヒーターに密着
  • 電気毛布の使いっぱなし
  • ホコリが溜まった延長コード

乾燥期は、火がつくと“いつもより2〜3倍早く”燃えます。


■ ⑤ 肌トラブルも“防災の一部”

肌が乾燥すると、傷つきやすくなり
ウイルス・細菌が侵入しやすくなります。

  • ハンドクリーム
  • リップ
  • 加湿
  • 睡眠
  • 水分補給

肌のバリア機能を守ることは、立派な“健康防災”。


■ ⑥ 加湿しすぎもNG(11月に多いミス)

加湿しすぎると…

  • 結露
  • カビ
  • ダニ繁殖

健康被害につながるため注意。

湿度40〜60% が最適ゾーン。


■ ⑦ “乾燥対策=冬の事故半減”

11月から乾燥対策を始めるだけで、
冬の事故・病気・火災リスクが大幅に下がります。

対策は簡単。

  • 室内加湿
  • 朝の換気
  • 加湿器の掃除
  • 暖房器具の安全管理
  • 乾燥しやすい服(フリース)の扱いに注意
  • 静電気防止スプレー活用

■ まとめ

11月は“乾燥のスタート地点”。
ここで対策できれば、冬の健康・火災・生活トラブルを
ほぼ半分に減らせます。

乾燥は「冬の静かな災害」。
今日から、家族を守る乾燥対策を始めましょう。

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